読書メモ。
最近読んだラノベでは久々に唸らされた作品。すごく気持ちよく泣けました。
気持ち悪いくらい不自然なんだけど作り物めいていない善悪が、良い。
しかし1巻のネタはすごかったけどこれはラノベならではだなあアニメ化できそうにないなあ……と思っていたら先日コミカライズが出てびっくりどころではなかった。今2巻までです。2巻もウッラの決断がとても気持ち悪くてとてもよかったです(笑)。
『シャーレンブレン物語』柚木空
少女小説。恋愛要素もたっぷりあるはずが、主人公が自覚するのは最終巻のラスト近くだしヒーローも見守る系だし脇役たちも基本ピュアだし、……なせいで薬師に神官、なお仕事奮闘記の印象が強かったです。諦めずに頑張ってそれが報われる幸せな世界が素敵。
「癒し姫の結婚」いきなり泥沼かと思った……花婿候補者との顔見せに謎解き、なかなか楽しかった。安心してにやにやできる。
「舞踏会と花の誘惑」主人公は無自覚のまま、ひたすらに上がっていく糖度(笑)。キオの過去も王道で良い。フォルティになるのかー。
「恋の蕾と秘密の小箱」短編集。ジーナの話が王道に好き。気も力も強い女子が包容力かつMっ気男子に弱いのはお約束だけどそれがいい。エメもかわいかったー柚木さんの女の子はかわいい。
「ふたりの聖女」最後には負けることが分かっている彼女たちが、どうにも悪にも堕ちきれてない感でやきもき。許されるべきではないけど哀れ。
「はじまりの約束」完結。逆転ターンにもう少し紙幅があったら……とは思いましたが、それよりなにより肝心の恋愛してるシーンが丸ごとすっ飛ばされたのがすごい(笑)。