日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

『瓶詰の地獄』

夢野久作(文庫/短編集/幻想猟奇)

表題作目当て。切っ掛けとなったのは有名過ぎる某レビューサイトさまですが、はやて×ブレード新刊の埋め草で氷室さんが読んでたのってもしかしてこれでしょうか。

瓶詰の地獄:

ロリで近親(兄妹)でふたりきり。煮詰まった楽園(漂着した無人島)、無垢なままで成長していくしかない歳月はつまり「瓶詰の地獄」。

最近……でもないか、今年読んだ短編のうち一位はぶっちぎりで紅玉いづきの「サエズリ図書館のサトミさん。」で、二位にはちょっと悩んでから恐らくyomyomの十二国記新作(ひとつめの方)を挙げますが、暫定三位に浮上してくる勢いです。……褒めてるのか良くわからない順位ですね。

人の顔:

オチの予想がつくからこその恐怖。ジェットコースターにしろSMにしろ、くる、という恐怖が頂点になった時に、というさじ加減が一番重要らしいですしね。……伝聞ですよ?

死後の恋:

ネクロフィリア的な話だと思ってたら超純愛だったというね……いやネクロフィリアだって普通に純愛に成り得ますけどね……。

異性装ネタでテンションがあがるのはもうデフォだから仕方ないとして、グロ描写楽しんだのは久しぶりだなあ。うん話を信じるか否かとその厚意を受けとるか否かは全く別問題だろうw私も御免です。

冗談に殺す:

「恋愛以上の或るものが潜んでいる」という心理の奥。だから鏡はトラウマなんだってば……。

カタカナのばらまき方が上手すぎて余計に怖かったです。願望と拒絶と欲求と衝動がぐしゃぐしゃになって表出してしまった対面鏡。

今回タイムアウトで読めなかったのが、

支那米の袋/金槌/一足お先に

でした。一足お先に、の途中で返却期限。またいつか。しかしこの人の長編は読みきれる気がしないなあ(苦笑)。これだけ密度が濃いとねえ。