日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

拍手没話

そのに。微エロじゃなくなったシリーズともいいます(笑)。今回は珍しくも健全な方に振れた。

拍手有り難うございますお返事は明日致します……! とんでもな長文になりそうなのであと一日時間をください……。

「蓉子」

「なあに?」

「蓉子は、私のものよね?」

「……ええ」

だけど、私だけのものじゃない。

知ってる事柄。残酷な事実。私ではどうにもならない現実。

「愛してるって言って」

「……愛してるわ、聖」

私が「命じ」れば、蓉子はなんでもしてくれる、なんでも私に従ってくれる。死んでってナイフを渡したら、躊躇なく胸に突き立ててくれるのではと思うくらい従順。

間抜けな柄を生やした蓉子なんて見たくないし、あなたにはあたたかいままでいて欲しい。

「蓉子」

「なによ」

私を嫌わないで。もっと愛して。もっともっと優しくして。

かなわない願いはしないから、その代わり蓉子にできることは全部してよ。私だけを愛してくれてるって錯覚できるくらい。

慈愛は誰にでも分け隔てなく注がれるから慈愛なのだ。蓉子の慈しみの眼差し、それでも私は特別なんだって勘違いしてしまいそうになる。私みたいな奴を蓉子は放って置けないだけだって、頭では、わかっているのに。

そっと胸元に顔をうずめた。拒絶しない蓉子の肌は優しくて、その安寧だけが欲しくて、私はゆっくりと目を閉じた。いつものように、他のことには懸命に、目を瞑るために。