日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

(no subject)

負けちゃった。

あ、と思った時はもう遅かった。口を覆った私の目の前で、蓉子ははばかることなく笑っている。まあ情けない話、心理戦で彼女に勝てた試しはない。仕方ないか、とさっさと未練を断ち切って左手で髪を梳く。蓉子の真剣な顔つきも見れたし、今の笑顔も可愛いし。気持ち良さそうに身を竦める、振動が腕枕してる側から伝わってくすぐったい。

「明日、よろしくね?」

キスしたかったら私から近づかなきゃいけない体勢。分かってるから物欲しげな表情を浮かべてみせる、いつの間にか自明になったやりとり。ちょうどぴったりに目が閉じられて、慣れたって相変わらず幸せな感触を堪能する。心の底から阻止しなきゃならないような罰ゲームにしなくてよかった。遊んでる間も楽しめたし、多分今からはちょっとくらいの我が侭なら聞いてくれる。

「ね、蓉子」

甘えたい時は目を合わせたままで。耳元で囁く声で話してみせる。本当はかこつけなくたって良いんだけど、どうせなら。

「ご褒美、ちょうだい」

前払いなの?

噴き出した蓉子に釣られて暫くふたりで笑い転げていた。先に立ち直った彼女がするのは勿論承諾。止める間もなく、(まあ止める気もないけど、)掴み取られた私の指先には舌が這う。想定内な気もするし予想外だとも思う、蓉子の奇襲に白旗を上げるのはまだ早い。

枕にしてた手を抜き取って、やんわりとその両手を押さえ込んだ。

ちょっと自サイトのSS見返したら痛くなってきたのでラブ強化中。報われない愛はよろしくないですよね。(江志とか江蓉とか江蓉とか。……ごめん江利子。)