(no subject)
江蓉。
聖蓉ではたまに見るシチュですが、江利子相手だとうまく丸め込まれてもおかしくはないかな、というか。たまには幸せにしてあげたい、というか。(ごめん地の文足したら幸せさが減った。)
ちょっと、江利子!
朝から元気ねえ
近所迷惑だのなんだので、昨日あれだけ声をこらえていたくせに。
深夜よりよっぽど迷惑じゃないか、と朝型人間は思ったりしないのだろうか。
これ、どういうつもりよ!!
あら、何か問題でも?
あ、当たり前じゃない!
いいじゃない、そのまま学校行けば
……ふざけないで
本格的お怒りモードの前触れを、肩をすくめるだけでやりすごす。
恋人につけられましたって言っておいたら?
……恋人、なんて
言える訳ないじゃない、と無言の非難。私からすればどうして言えないのか理解に苦しむ。
その場に私がいないなら、いっそ彼氏だと誤解されたって構わない。
強姦魔でも良いわよ?
……良くないわよ
そんなこと、言わないで
あら、どっちも本当じゃない。
親友って言われる方がきついわ
にこやかに釈明してみせる彼女の姿が容易に想像がつくから。
後で詰め寄れば困った顔はみせてくれるけれど。ごめんなさいも言ってくれるけれど、蓉子はきっとそれを繰り返すだけだから。
世間体なんて学生が考えなくてもいいのに。見た目はどこまでもストイックな蓉子に咲いた小さな反逆。素直な夜のように、中から滲み出た紅色が、染め尽くしてしまえばいい。