日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

トリップしてました。

別に危ない意味じゃないです。旅行でもないです。でも取り敢えずただいまです。

今日サイトを弄る心積もりでしたが諸々により断念。おまけとして紛れさせておくつもりだったSSをここに載せておきます。相変わらずのふたりです。

ぽろぽろと、辛そうに涙をこぼすから。

宥めたくなった。苛めたくなった。組み敷いた蓉子に敷かれた腕が痙攣めいた震えを直接的に伝える。沈んだ指の進退ひとつで、私は蓉子の根幹を揺さぶることもほどける弛緩を与えることもできる。

どうせどちらに動かしても紡がれるのは否定のことばだ。度を越した快楽への怯えとみたされぬ可能性への恐怖。どろどろの蓉子の中で、どろどろの蓉子の声で、私が何を思わされるのなんか彼女は知らないに決まっている。教えたくもない。蓉子に対してさえ独り占めしていたい私の中指は、結局緩くその筒の断面図を作るかのように円を描き。薄く開いた唇は咄嗟に噛み締めるはずのものを逃して私に無防備に与えた。捩る背中には指の腹が滑る。

焦点をふらつかせ、虹彩を潤ませては私のまわりをかき回す。必死というよりは虚ろな蓉子の所作が、確かに私の与えた快楽からきていることに私は安堵の息を漏らす。頭の芯が冷静な夜は、殊更に甘えたがる酔態を装おって、じわりじわりと彼女を追いつめて行く。もう私しか逃げ場がないように。絡む腕が、首もとを抜ける吐息が、私を縛りつけてくれるように。

割り切るには未熟で、諦めるには遅すぎた。タイミングを逃し不格好に凝固した告白が気道を埋めて息を乱した。同居と同棲の合間で、憐憫と愛情の狭間で、良くできた皮肉が骨格を持つ。剥き出しの欲望に不甲斐なさを嘲笑われて、私はまた充足感を渇望に変えた。