日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

『水色ステディ』

松前侑里(ラノベ/BL)

がっつりBL本の感想のはずなのに何故かマリみてCP語りなんかも混ざっているという。まさに誰得読書メモ。

パステルカラーに乗ったテクノサマタさん(鳥籠荘の挿絵の人)につられてしまったBLレーベル。文体や空気が予想以上にかなりストライクゾーンだなあと思ってたら『プールいっぱいのブルー』の人でした。なんという偶然。言われてみればさわやかさとか地の文の落ち着きとか、通じるものがある気がしてくるんだから勝手なものです(笑)。「とうに手放した恋なのに、あらためて失恋した気分だった。」とかね。相変わらずですね。(私の趣味が。)

幼馴染へのもどかしい恋愛相談をした相手に惹かれてしまった、というのが多分あらすじ。皆実の優柔不断さが極まっている割にはこちらの感じるもどかしさが応援したくなる手のものでした。少なくとも私はいらいらせずに済んだ。最後の最後までどっちとくっつくか分からない緊張感は有りましたけどね。え、耐えきれずに途中でラスト確認しましたが何か?(←邪道)

そしてご察しの通り主人公たちが途中からうちの先代3人にしか見えなくなり、変な笑いが止まらなくなりました。勿論皆実→蓉子、誠一→聖、成行→江利子です。蓉子がファンタジー過ぎる(つまり有り得ない)という異論は受け付けます。でも聖祐は×より+が好きなんですよ……。双方向の矢印は憧れで羨望。いやまあ成行=江利子が個人的にツボに入っただけで聖もかなり性格違いますけど。プレイボーイはともかくスポーツ少年とか……(笑)。

ともあれ成行の、恋敵さえも手の平で遊ばせておく余裕が、ね。本当に突き放しているわけじゃないところがまたうまいなあ、と。あんまり学生らしくない達観さですがそれはほらファンタジーですから。あ、舞台はエスカレータ式の教員養成学校です。

後は親友組の恋模様も楽しかったです。普通に男女恋愛で構わないんですというかむしろ歓迎。あんまりストパニ時空だらけでも困りますし。五月戦争には笑いました。

……そんなこんなで見事に好みでしたのでちょっと作者巡りしてこようと思います。やっぱりというか案の定というかBLレーベルからしか出してないか……でも多作だな。普通はこんなものなんですか? 元腐女子のくせにアウェイなのでいまいちわかりませんが。