アパレイユ
江蓉です。このふたりに蜂蜜がけをすると果てがなくて怖い……(笑)。
頂いたコメントお返事は明日以降に致します正直予想外過ぎて恥ずかしくて直視できません(苦笑)。すみませんすみませんありがとうございます。
江利子ばかりずるい、と不平を漏らしたのは、確かに、私。
「好きにして良いわよ」
「え……?」
「だから、蓉子のしたいようにして」
「え、江利子」
「何を怖がるの、」
やんわりと腕を取られ江利子の肌に押しつけられる。びく、と震えたのは私の手の方で、私よりふたまわりは大きな膨らみのやわらかさが手の平を介して繋がりそれだけで頭が真っ白になった。直接的な刺激を与えられたというわけではないのに脳髄が痺れる。慌てて振り払えばあっさりと離れ、けれどそれは私に次の行動を起こさせるためのものでしかなく。
結局肩に落ち着いた指先に力を入れ、触れる前からきゅ、と目を瞑り江利子に密着する。
「キスだけで震えちゃうの?」
「……うるさいわよ」
もう無理、と簡単に降参してしまっては、楽しそうな江利子の機嫌を損ねてしまうだろう。口付けたのも舌を差し出したのも確かに私からなのに、江利子に促されたという意識が消えない。ちらつかされた主導権は、結局私をより従順にした。これ以上、を進められる自信がなくて江利子に目線で懇願する。
「ふふ、どうして欲しい?」
「……江利子の、
…したいように、して」
「じゃあ何もしない」
「えっ!」
「私のしたいように、でしょう?」
「や…っ」
無我夢中で江利子に、私は。
「ふふふ、よくできました」
「……いじわる」
ひどい人。素知らぬ顔して私を試す。愛をはかる真似なんかする。興味がないような格好をつけておいて。私ばかりに求めさせようとして。
緊張からの解放で弛緩した身体を江利子は逃さずに捕らえ貪る。受け止めてくれる。
しがみつきこたえるだけで良い気楽さに理性を溶かされ、私は甘い夜に沈んだ。