日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

せいよう

事後のエゴ。

眠る彼女を見つめる私は、如何様な表情をしているのだろう。

夜目にわずか浮かぶ、蓉子のかんばせ。先刻までのように思うままに操れるわけでもない。無防備と手放しにいうには苦しげな素顔。

なにがだれがそうさせているのか。私でなければいいと願う反面、私以外のものに心を傾げているなんて許し難いと思う自分がいる。

つめたい素肌。巣食う悪夢について尋ねたら蓉子はこたえるのだろうか。いつものように、理路整然と。

そんなのあまりにかわいそうだ。

現を離れてる間くらい、蓉子は楽に生きるべきだ。

私にとらわれないで。

もちろん自明のそれは身勝手な空想の中ですらいえない。

思うだけでも、現実にしみ出してきてしまうかもしれないじゃない。

明日起きたら蓉子はもう朝食を作っているのだろう。ほどけた蓉子を見るために寝つかなかった私を、起こす声が呆れてるのはあと5分がもうさんかいめだからだ。

たまには蓉子を起こしたいな。でも既得権益を手放さずにやるには、眠らないしかないからな。

現の蓉子だってできるなら怒らせたくないし、困らせたくない。夢でまでごめんね。それ、私だよね。

願いをかなえるおまじないのように額に口づけた。

願わくは今の表情が、優しいものでありますように。