力尽きたorz
七夕ネタ続き。多分もう続かない。
「私はもう書いてきたの」
「え、どこに?」
「大学で」
「あーそっちかー」
延々続くゆさゆさに蓉子が眉を顰めたところで、ぱたりと止まる。ぽとりと落とす。
すぐ拾われたマジックのキャップが外れて、聖は慌てて優等生になる。
彼女の機嫌降下パターンに合致していた空気を、換気しようともう一度だけ、ばさり。
「え、じゃあ蓉子これには書かないの?」
「聖が書いたら書くわ」
「何書いて来た?」
「内緒」
「えー」
お揃いでふたつ、と主張した聖に、来客が来たらどうするの、と突っ込んだ蓉子。4脚セットの椅子がふたつ、背が少しくっついてもたれている。お揃い、は蓉子の方が本当は望んでたことも。来客なんて来なくていいのに、と聖が思ってることも。知らぬ風情でふたりを乗せる。
「蓉子と幸せになれますように」
ぱっと片方が顔を上げた。
見つめる恋人の笑顔には悪戯の気配。
「って書くとさ、今が幸せじゃないみたいで」
赤くまではならなかった、蓉子に再度笑いかけるまでは確かにお楽しみだけど。
実はちょっと困ってるのも事実。この雰囲気で、世界平和と書いたら拗ねられるかな。
「ずっと、ってつけておけば良いじゃない」
恥ずかしげな声。照れた顔が見たくて思わず身を乗り出した、片方の椅子ががたりと揺れて、