日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

古傷がぐさりと

一足はやい五月病に苛まれてます。ネタとして申告できるうちはまだ大丈夫。そうそう。

先代三つ巴没ネタ。書きかけフォルダ整理してたら「そして」連呼で噴いたので日の目を見せてみる。

そしてわたしはうしなった。

いちたすいちがにになって、ぜろをかければなにもなくなる。そんなやさしい世界を、私は望んで、そして江利子は与えてくれた。今だって恋しい。疼痛はなくならない。強くなるのがこの季節なだけだ。

「泣かないで、よーこ」

「……」

泣いてなんかいないのに聖はそういって、私を抱きしめようとする。口実が泣ければ抱き寄せられもしないなんて、まるであの頃の私ではないか。

冬の聖を笑えないし笑わない。

干からびた有機体に突き刺さる虫ピンは、意外に小さく鈍い光沢も錆び付いていた。

粗悪品ね、と鼻で笑った江利子と、指先で繋がっていた私はばかみたいに愛されていたのだ。

「すきだよ」

けして口に出されたりなんかしなかったけど。

しなかったから。

だからくるしまないで。

聖の声が遠い季節が、今年もまた恐ろしくゆっくりと消費されていく。