日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

七転八倒

諦めて中途で晒し。続いてるのかどうなのか。

聖蓉、ですが江蓉スメルもほんのりと。

「それで私のところに来たってわけ」

「……ええ」

辛辣な江利子。けれど本当に私が参ってるときは彼女は何も言わないから、無言で慰める手は今は私を嘲る紅茶を淹れているから、だから今の私は大丈夫だと。江利子という物差しで確認して小さく息をつく。安堵に限りなく近いそれを、馬鹿にした江利子は躊躇いなく切って捨てた。

「笑われて安心するなんて、変態ね」

「そうね」

こういうときに私は抵抗することばを吐かない。両者が承知しているから、皮肉の刃は丸まって慰撫に代わる。冷たいほど、ひどいほど楽になれる。どう繕ってもただの事実。寄りかかる私と支えない江利子。原因は聖だけれど、元凶は私。

今日の鎮静剤は、どうやらハーブティーだ。

「楽になるのは蓉子だけなのよ?」

知ってるわ。

お茶うけを手繰り寄せると江利子が鼻で笑う。心配の発露にも見えるその仕草を直視できない私は、一口大のクッキーを少しずつかじっては租借する。江利子とこうしてふたりきりになって、救われるのは私だけ。苦しむのはふたり、いや片方には寂寥か。割に合わない。不公平な天秤の歪みを正す役割は、いつもなら真っ先に引き受けるのに。

……だって、それは。