日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

シャープ・エッジ

いつもの江蓉。

インプット側に比重が傾いてる感があるので潜り気味になるやも。アナログ媒体に書いた某ゲームのプレイ日記でも載せようか……。

無防備に明け渡された、その身体は、美しいと思う。

口にすれば蓉子は、江利子だってとか、あの子の方がだとか、濡れた唇を動かしては言うのだけれど。賛美を相対にする意味が私にはわからない。

褒め続ければ居心地が悪そうに身動ぎをする。触れ続ければとけていく。

思いつきというほど不意の衝動ではないけれど、する気告げる気があったわけじゃない。

我慢というまでの荷物でもなく、至極平穏に、その現実を受け入れていたはずの私は。

痕つけていい?

びくりと身を震わせた蓉子がこちらを向いて、怯えたように喉を鳴らすのを、とても近いところで見ていた。

……ごめんなさい

なぁに

泣き止んだのは、私の胸が濡れてすっかり冷たくなってから。

ぽんぽんと裸の肌に触れれば、伝わる呼吸の幅は緩やかに大胆に大きくなる。

まるで安堵したかのように。

私、江利子に甘えている

そうね

でもそれはあなたが謝ることじゃないわ。

頭上から囁きかければまた、震え。

とんとん、とんとん。誰かをあやしたことなんてない私の手は勝手に動く。いとも自然に。悲しみがなぐ。

横たえた不自然を境界にしてしまった私たちは。

えりこ、

わかってるわよ、ごめんなさいね

……あやまらないで

それならあなたも謝らないで。

こういう約束が糸になるのだ。傷つく未来を知って、結ぶちいさな繋がり。蓉子が息だけで笑う。

慰めようと唇をつけた。なめらかな素肌、見えない糸でたくさん傷ついた、美しい。

境界の上を滑っていく。