電波電波。
どうにも佐藤の影が消えない江蓉。
閲覧注意。続いたら……いいなあ。
内蔵を指でまさぐられる。
手負いの獣のような声を漏らす私に張りついた髪を、江利子の手がそっと払った。辛い? 骨を振動させる囁きは、口づけられたこめかみから伝わってくる。
あなたが望んだのよ。
知ってる、と返す瞳は、嫌味なくらいくっきりと江利子を映す。泣いてしまうほど弱かったなら、きっと彼女は相手にしなかった。ここで泣けるほど強かったなら、江利子に縋りなんてしなかった。
違う、私は江利子に縋ってなんかいない。
弱味につけ込んだくせに。
江利子だって私を利用しているのよ。
それが免罪符になるとでもいうの。
ぐるぐると回る思考に、視界は準じてなんかくれない。見慣れた部屋の天井と、見慣れた親友の合成絵は、想像したことのない現実。私が望んだ。踏み外したとは思わなかった。
遮断しようとする感覚が、目を細めた彼女と私の脳を繋ぐ。