3時間だった。
結構時間おかずに目覚めてしまいましたが、SS打ってたら良い感じに眠気再来したので今からまた寝ます。
江蓉で蓉子→聖だったら、当然こうなるべきなんだよなーと先代小ネタ。もうちょい膨らませてサイト収納するつもりですが、睡魔がいるうちに寝てしまいたいのでこのまま投げ捨てで失礼します。
ざわざわと木々が蠢いた。
ぽつねんと立つ私は江利子に見放された身体を無様に囲う。守るよりは縛るように。
彼女は何にも執着しないと知っていた。期待も理解も無意味だと解っていて、それでもふと振り向いてくれた気まぐれはもう少しは続くのだと信じていた。ひどい傲慢。勝手な幻想。壊されたのは、私の中身だけ。
迷惑をかけていた。不愉快な表情を隠そうともしなかったから、私はかえって図に乗った。聖を笑えない。本当に立派な人は説教などしないのだ。先代の白薔薇さまを見るが良い。今の聖を形作ったのが、果たして誰だったかを、思い返しそして思い知れば良いのだ。
寒い。寒い。まだ秋なのに。制服は冬服で、中庭は囲われて、そして私はひとり。
江利子は行ってしまった。代わりにしてなどいなかったのに。江利子の代わりなんて、誰にも務まるはずがないのに。
ほどかれてしまった鎖の代わりに抱いた腕は、冷たく震えている。自縄自縛の苦しみが、ざわざわと共鳴した。
苦しい。辛い。それなのに。
ぽかりと空いた空洞に、一抹の安堵が滲んでいた。