日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

(no subject)

私が本気で抵抗する時に、聖は一番楽しそうな顔をする。そんな気が、する。羽交い締めにして、耳元から毒を流し込む。私は聖を大切にしているから、あなたとの未来を確実にしたいから、拒絶しているのに。今の私を見ろと強制する視線。強烈に感じながらもあなたと隔たる、溢れ出る膜を止めることはできない。肉体的に苦しいからじゃない。怯える自分の他に、聖の願いを受けとめて歓喜する私がいて。アンバランスな戸惑いが広がるから。うわべだけがかき混ぜられるなんてものではなく、容赦無く侵入する聖が、意識にまで溶けこもうとしてくる感覚。ひとつになるという錯覚が最も真実味を帯びるのはきっとこの時だ。

けして美しくなど、ないけれど。

行きつ戻りつする自分には一体なにが重要なのか。展望も常識も理性と共に消える。泣きわめく声は嘘のように高い。わたしというものが分からなくなる。それなのに聖を認識するのはどこまでもわたし自身。寄る辺がなくなって感じるのは恐怖、喰らいつかれる感触、聖という存在。脳を揺さぶる、一体どこまでが現実の音なのだろう。

いや、と呟く。駄目、と願う。今の私を恨んでも良いから、どうか。

だから、と懇願したいつかの自分はどこに溶けたのか。最後に残る意識に届く、くつくつと低い笑み。取捨選択も叶わぬまま何もかもを暴かれる、暴く聖は拒む理由なんて知っているはずなのに。

無邪気な笑顔でたぶらかすあなたに私が抗えないことも知っているから、いつも。

なんか似たようなの前に書いたような。見つけたら混ぜて久々に一個仕上げようかな。