日記

いわゆるオタクの趣味語り日記。百合とラノベが主食ですが無節操。書痴。偏愛に妄想、ネタバレや特殊嗜好まで垂れ流してますご注意。 本家は二次創作サイト。

(no subject)

どうすればいいっていうのよ。

真っ直ぐな視線なんか向けられない。私は大概がねじ曲がっていて、ひねくれた理性が支配している。それに私より真摯な直線で返されたら、もうどうしようもないではないか。私は歪んでいるけれど、彼女への想いだけは真っ直ぐなつもりなのに。あの目つきで、態度で拒絶されたら私はもう立ち直れない。再起不能だ。

いつの間にか傍にいた。鬱陶しくて、煩わしくて。離れようとしても距離は変わらなかった。自分でも分かる酷いあしらいにまで蓉子は逃げなかった。じっと立っていた。

いつの間にか傍にいてくれた。悔しくて、腹立たしくて。近づこうとしても距離は変わらなかった。作った覚えのない隔たりが出来ていた。蓉子は寂しげなのに、存在感ばかりが大きかった。

深い、深い穴。手を伸ばしてもきっと届かない。一度やったら、無様でも精一杯頑張ってしまうだろう。失敗して落ちたら、蓉子は助けてくれる? 多分、助けてくれる。でも。その後は?

蓉子の感触を知らなければ、まだここにいられる。こっそりと盗み見る蓉子の唇の紅さに憧憬を抱いていられるうちは、まだ、彼女の前で平常を装おえる。

他の子との道は地続きだ。手を差し出せば簡単に転がりこんでくれる、無防備な子たち。世界は意外に優しいし、案外易しい。心はなくても人肌は味わえる。まっすぐな髪、少し小さい手、すらりと伸びた脚。どこか彼女の影を探して、性格だけは絶対に似通わせない。別れる理由ならいくらでも言える。付き合う理由はひとつしかない柔らかい子たち。

心の芯は凍らせたまま、外身ばかりをあたためて。見ているだけでいい。あの凛と咲き誇る紅薔薇を。

触ってもけして手折られずに小さな棘だけを残す、こんな世界よりずっとずっと厳しいあなたを。

安直なことばの羅列。まあ佐藤だし。

そしてふたりまとめて穴に突き落とすのは江利子(笑)。